1年強で中国語をマスターした方法|四声は勉強するな!?

悩むたいち
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中国語の勉強って難しい…

台湾人と中国語で会話がしたいなぁ

必ず上達する特別な勉強法を伝授します。

こんにちは、台湾在住Webエンジニアのたいち(@taichikun_51)です。

今となっては台湾生活も長くなってきたので、日常会話で困ることはほとんどありませんが、実は私は台湾に来るまで中国語を勉強したことがありませんでした。

台湾に来た頃、知っていた中国語と言えば「你好」「謝謝」「我愛你」の言語における三種の神器だけでした。「漢字だから何とかなるだろ」と思っていたのです。

ですが実際に生活が始まると、レストランのメニューすらわかりません。

「これはヤバイ!」と思い、中国語の勉強をスタートさせ、1年少しでだいたいのことは話せるようになりました。しかも一切お金をかけていません!

今回は僕が1年足らずで話せるようになった勉強方法について解説します。

筆者プロフィール

・関西外国語大学で英語を学ぶ
・アメリカ ユタ州立大学へ交換留学
・京都大学 大学院で認知言語学の研究
・某大手学習塾で英語教師兼教室長
・台湾の日本語学校で日本語教師兼広報
・台湾でWeb制作エンジニアとして活動中

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最初が一番つらい

何事も同じですが、最初が一番大変です。

覚えることも多く、何をやっても上手くいかず、その上なかなか自分の成長が感じられないからです。なので、ほとんどの人がこの最初の段階で諦めてしまいます

ではどうやってこのステージを超えていけばいいのか。
僕が考える解決策は2つです。

1.サラっと終わらせる
2.成長が実感できるようにする

1.サラっと終わらせる

テキトーに済ませるという意味ではありません。
基礎はとても大事です。

ここで言う「サラっと終わらせる」というのは、時間をかけすぎないということです。

何カ月間もずっと同じ単語帳を繰り返しているという人がよくいます。

単語帳の話が出てきたのでついでに言いますが、単語はその都度覚えていけば問題ありません。

どんなエキスパートでも会話や仕事の中で知らない言葉というのは必ず遭遇します

要は知らないなりにも伝える方法、知らないなりにも理解する力を身に付けることが重要です。

基礎学習には時間をかけすぎずに、サラっと終わらせましょう。

2.成長が実感できるようにする

結論からいきます。

自分の成長がなかなか実感できないのはアウトプットしていないからです。

先ほどの単語学習のように、インプットばかりでは自分の成長はなかなか見えてきません

定期的にテストをしたり、中国語で書かれた本などを読んでみるといいでしょう。

インプットがしっかりできていれば、テストの点は間違いなく上がりますし、中国語で書かれた本も全部ではないにしてもなんとなくわかる個所は増えているはずです。

アウトプットを通して自分の成長が実感できる環境を作りましょう。

次章からは具体的な勉強法について解説していきます。

尚、この方法は中国語に限らず、英語学習など他の言語にも応用可能だと考えています。

というのも、元々この方法は僕の英語の勉強方法を中国語学習に応用したものだからです。

言語構造を知る

言語学習において、その言語がどんな言語なのかを知ることはとても重要です。

世界には約7,000の言語があると言われていますが、実は大きく3つのタイプ(膠着語、屈折語、孤立語)に分類することができます。

また、どの言語の語順も基本的にはSOV型、SVO型、VSO型、VOS型のいずれかに当てはまると言われています。

中国語孤立語に分類され、語順が大事な言語となります。

例)
「私は彼女が好きだけど、彼女は私のことが好きじゃない。」
英:I like her but she doesn’t like me.

中:喜歡她但她不喜歡

英語では主格はI/she目的格にはme/herとそれぞれ格に応じて異なる語を使いますが、中国語ではどちらも「我/她」を使います。

このことから、中国語は語順が大事な言語だということが分かります。
(ちなみに、日本語は語順がかなりゆるい言語です。)

語順は1つの例ですが、名詞を修飾する方法前置詞か後置詞か動詞は変化するのか単数と複数で形が変わるのか、などいろいろ調べてみてください。

言語の形を知っていると、おおよその”当たり”をつけながら勉強していくことができるようになります。

興味深いことに、言語にはロジックがあるので、子どものように柔軟な脳を持たない大人は、ロジックを使った勉強方法が合っていると言えます。

発音の練習はしない

中国語の勉強と聞くと誰もが「マーマーマーマー」を思い浮かべるでしょう。

中国語には四声と呼ばれる発音の規則があり、同じ音でも発音が変われば意味も変わってしまうので、どの教科書を見てもまず第1章に四声についての解説が載ってあります。

アブナイ四声

中国語声調意味
我可以你嗎wǒ kěyǐ wēn nǐ ma温めてもいいですか
我可以你嗎wǒ kěyǐ wén nǐ ma匂いを嗅いでもいいですか
我可以你嗎wǒ kěyǐ wěn nǐ maキスしてもいいですか
我可以你嗎wǒ kěyǐ wèn nǐ ma質問してもいいですか

ですが、四声の勉強は無視することをお薦めします。

個人的な感覚ではありますが、発音の勉強は退屈です。

しかも、実際の会話の中で1語だけを発音することなどほとんどありません!

会話で発話するのはではなくのはずです。

中国語の四声はアウトレットの中で自然に覚えていけばいいと思います。

TIPS

自分の中国語が相手に伝わらない場合、自分を責めないでください。
聞き取れない相手が悪いのです。

例文重視

中国語が話せるようになるためには、まず単語を知っていなければなりません。

当然ですよね。

ですが、単語を覚えたところで話せるようにはなりません。

単語の使い方を覚える必要があるからです。

最新のハイスペックのパソコンを持っていても、電源の入れ方が分からなければ何の意味もないのと同じです。

ここで言う使い方とは、どんな言葉と一緒に使うかということです。

コロケーションともいいます。

日中英の装着動詞

 帽子メガネシャツズボンネクタイ
日本語かぶるかける着る履く履くする
英語wearwearwearwearwearwear
中国語穿穿穿

これは言語学習の難しくも面白いところですが、表す現象は同じでも異なる表現を使うということが多くあります。

コロケーション(言葉の組み合わせ)を知らないと、せっかく覚えた単語も上手く使えないのです。

単語を覚えるときはできるだけ多くの例文を見て、どんな言葉と一緒に使われているのか日本語と同じ使い方ができるのかということを考えるようにしましょう。

この作業の中でも新しい単語に出逢うことができますし、能動的な学びの姿勢が身に付けられます。

単語は例文重視で発音しながら覚えましょう。

YouTubeでシャドーイング

言語を習得したいなら、その国の人とカップルになるのが一番いい。

この方法がいいとされているのは、いつも「マネ」できる存在がいるからです。

ですが、そう簡単には行きません。

そこでお薦めしたいのがシャドーイングです。

シャドーイングとは、相手の話していることをそっくりそのままマネをして発話する練習のことです。

初めは少し難しいかもしれませんが、発音、単語選び、リズム、強弱、リスニング力など、言語習得に必要なあらゆる要素が一気に練習できる最高の方法です。

台湾の番組には基本的に字幕がつけられています。

最初は難しいので、この字幕に合わせてシャドーイングするといいでしょう。

自分の知らない単語やおもしろそうな表現が出てきたらビデオを止めてメモします。
そうすることで、アウトプットしながらインプットも出来るようになります。

僕がシャドーイングの練習に使っていた教材はこちら。

台湾の文化をいろんな国と比較するバラエティー番組です。

言語交換

一人でのアウトプットには限界があります。

インプットがある程度できた段階で中国語の会話塾などに通うと、効率よく学習を進められると思います。

経験のある先生なら少し話しただけでだいたいのレベルが分かります。

あなたが話せるか話せないかといったギリギリのテーマをぶち込んできます。

背伸びをしたら何とか届きそうなレベルの会話をしてくれます。

それが成長につながります。

塾に通うのが難しい場合は言語交換でもいいと思います。

僕も全盛期は週3で言語交換をしていました。

毎日2時間の自習に加えて、週に3回(1回2時間程度)言語交換をしていました。

3人とも年齢、性別、職業がバラバラだったので、いろんな話し方に慣れることができました。

言語交換のパートナーを見つけるために僕が使っていたのは「Hello Talk」というアプリとフェイスブックの言語交換グループです。

ただし言語交換の場合は、相手も日本語を勉強したいと思っているので、話す時間を決めるなどしてお互いの関係構築をしっかり行う必要があります。

また時々、出会い目的の変な人がいたり、どうしても性格が合わなかったりすることもあるので、本気で中国語を身に付けたい方にはやはり塾がオススメです。

最近ではコロナの影響もあってか、オンライン授業が以前よりも普及しているので、探せばいろいろ見つかると思います。

会話力アップのコツ

質問をする

やってみればわかりますが、おそらく最初のうちはいろいろ質問をされても上手く答えられないと思います。

先生という立場上、相手に多く発話してほしいと思う分、どうしても質問が多くなってしまうのですが、実は質問に答えることは思っている以上に難しい作業です。

初めのうちは、こちらから先生にたくさん質問をして「答え方」を盗みましょう。

疑問文を作るのは簡単です。

「〇〇は何ですか」「〇〇はどうですか」「〇〇についてどう思いますか」の〇〇の部分(多くは名詞)を入れ替えるだけでいいのです。

言いたいけど言えないリスト

会話練習をしていると、どうしても言えないことが出てきます。

その多くは単語を知らない、文法構造が分からないことが原因です。

その時は言えなくてもいいので、「言いたいけど言えないリスト」にメモしておき、練習が終わってから自分で調べて、次回までに言えるように準備しておくといいです。

「言いたいこと」というのはおそらく今後も何回も言いたくなるので、放ったままにしないで必ず言えるようになっておきましょう。

その場で先生に質問してもいいのですが、会話練習の時に単語や文法の練習をするのは時間がもったいないと思います。

自分一人でもできることと、先生がいないとできないことを分けて効率よく練習しましょう。

おわりに

いかがでしたか。
今回は僕が1年強で中国語を身に付けた方法を紹介しました。

自分の学習スタイルが確立している場合は、それに従ったほうがいいですが、勉強の仕方が分からない、勉強はしているけどなかなか成果が出ないという方は是非参考にしてみてください。

今回は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。